20世紀を駆け抜けた天才イラストレーター辰巳四郎の作品ギャラリー

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"オリジナル作品「1968〜のイラストレーション」" 1968

辰巳四郎.comへようこそ!

辰巳四郎は1960〜'70年代に代表作を数多く制作し、活躍したイラストレーターです。
当時、彼は数多くの作品を広告を中心とした世界で発表し"日宣美"など数々の賞に入選しました。
辰巳四郎の作品の根底に流れるのは"叫び、と、怒り"です。
彼はベトナム戦争当時、世界的な戦争反対の運動があったにもかかわらず、その世界的な声が結果としてなにも反映されないことに大きく失望しました。
彼はプロフィールでもわかるように第二次世界大戦の終演を、7歳という少年時代に東京で体験し、その"恐怖、怒り、失望…"などの心証が後の彼の作品に大きな影響を与えることになったのでした。
フリーのイラストレーターとなってからしばらく、辰巳四郎はイラストという表現以外にブックカヴァーという装幀などの表現世界に夢中になっていました。
晩年、新世紀にあたり再び作品作りに向かって新たなテーマをライフワークに活動を始めたところでした。
これだけの作品を所有しながら個人の作品展を一度も催さなかった彼は、みなさまに活動を見ていただきたくまさに"再開"を決意したところでした。
不幸なことに、志を果たせないまま、2003年11月5日、新宿三丁目のアトリエで永眠しました。65歳。
さまざまな表現、技術で描かれた辰巳四郎の世界をみなさまに観ていただきたくshirotatsumi.comをスタートします。作品の多さゆえ時間がかかると思いますがギャラリーとして充実したサイトにしていきます。

撮影/内藤正敏 Shot by Masatoshi Naitoh.

■辰巳四郎 Shiro Tatsumi Profile

  • 1938年東京(目黒区下目黒)生まれ。
  • 1946年父方の故郷、滋賀県愛知川に疎開。
  • 1947年父病死、東京に戻る。
  • 1950年中野区立第五中学校入学。
  • 1953年都立石神井高校入学。
  • 1957年早稲田大学第一法学部入学。美術研究会に入部。
  • 1959年早稲田祭ポスター・パンフレット表紙のコンテストで金賞受賞。審査員の亀倉雄策氏に会いデザイナーという職業を知る。
  • 1961年早稲田大学卒業。同時に武蔵野美術大学本科商業デザインに入学。
  • 1962年日宣美初入選。
  • 1965年まで連続で入選。同年武蔵野美術大学卒業、電通入社。
  • 1966年「カフカ全集・審判」が日宣美特選に選ばれる。この頃は、朝日広告賞、毎日広告賞などさまざまなコンペで賞金稼ぎに専念。
  • 1967年「法王庁の抜け穴」など4点が日宣美特選、他2点が入選。
  • 1968年電通退社。フリーになる。
  • 1972年「派兵」イラストでADC賞銀賞受賞。
  • 広告、エディトリアルなど数多くのイラストレーションの他、晩年はデザイナーとして、特にミステリー関係の装丁を数多く手掛け、装画の分野でも第一人者として多くの作家・ファンを魅了。
  • 講談社ノベルス、綾辻行人「館シリーズ」・島田荘司「御手洗シリーズ」のカバーデザインや『TV Taro』『月刊経営塾』の表紙を担当。
  • 2003年11月5日、心不全にて永眠。享年65歳。

著書

『Illustration NOW 辰巳四郎の世界』(立風書房)
カバー写真/立木義治 カバーイラストレーション・デザイン/辰巳四郎 ブックデザイン/堀内誠一 本文写真/内藤正敏
発行:1974年6月1日

『辰巳四郎とイラストレーション—独自な発想で描くメタモルフォーゼの世界』〈美術出版社〉
発行:1987年8月20日


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